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昼の散歩・ガードの内外 15
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牧歌的な歌声を後に、いつものスピードに戻って歩きはじめる。NTT関東支
社、東京郵政局、その奥に東京国際郵便局が見える。その手前隣、つまりJRの
ガードに近い関東電気通信監理局の向かいには逓信総合博物館( 分館と思われる
?)がある。 こうやってみるとサンケイ会館からこちら側も、道の両側は黄色
に色づいた銀杏並木があるが、葉はかなり落ちてしまっている。また、木の数も
お濠端に比べると格段に少ないように見える。太陽もNTT関東支社と東京郵政
局の建物が寄り添うあたりには掛かっているが、そのほかは南側にある高いビル
に隠れているので影ばかりが目立つ。
東京郵政局の東端に抜けてようやくふんだんに太陽の光を浴びるようになった
が、風の冷たさはどうしようもない。
そうこう考えているうちに、屋根の上を走っているような元国電、今E電が
東京駅方面から響きも凄まじく迫ってきた。そしてガードの上をゴーッと過ぎて
いった。
ガードに面して西側、つまり東京郵政局に面した壁は良く見えない。これは高
架の茶色をした煉瓦作りの壁を覆うようにツツジの植え込みやら、やや大きな緑
の木が生えているからである。
ガードの入口のところに常盤橋架橋道と書いてある。そこを通ろうとしてちょ
っと異様な空気に気がついた。ちょうどツツジや緑の木々などと高架の壁のあい
だにあまり色艶の良くない板戸などがあったからだ。はて、と思ってそこを覗く
と狭い通路のようになっていて、よく見ると回収した古紙の集積場所になってい
るのだった。
ガードのなかは、すこし暗いイメージである。車道と歩道は橋脚によってうま
く仕切られているが、更にこの仕切りを確かにしようとしてか灰色の鉄格子の低
いものが境目に置かれている。煉瓦壁と、この仕切り、そして証明の少なさがい
いイメージを醸しだす様にはなっていない。
そう考えると、一般にどこもガードというのは味気ないところが多い。地下道
とガードは異なり、ガードは橋のことであるから、橋の下をこ綺麗にしようとい
う発想は無くともよいのかもしれない。およそ何もないのが取り柄かもしれない
。しかし、単なる橋ともいえないのではないか。現にここを通路として利用する
ものは多く、単なる車のトンネルではない。
それが、このように暗いイメージであるというのは、もしかしたらガードの管
理者が明確に定められていない為ではなかろうかという気がする。
いや確かに今私が通過しようとしているガードには「新橋保線区長」が何かの
注意書を掲げているから、その限りでは管理者はいるのであろう。しかしこの管
理者は「常盤橋架橋」の管理者ではないのか。だから「新橋保線区長」は橋脚か
ら壁を管理するが、道は管理していないのではないか。そんな風に考えると、ガ
ードに照明が少ないことも説明できそうな気がする。
でも、「常盤橋架橋道」という表示はダテで掲げているのではない筈だから、
ここを利用するものの立場に立った管理が必要な気がする。
そんな私の思いを打ち消したいと言わんばかりに、また頭上をガーッと電車が
過ぎていく。
平成4年11月30日のこと

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