
竹橋界隈
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昼の散歩・竹橋界隈 6
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翌日・第二日目は、和氣清麿呂像から通路を隔てた反対側、丸紅商事(もっと
も正式社名は「丸紅株式会社」とあった。)前から歩き始めた。すぐに平川門の
信号にさしかかる。これは大手濠前から共立講堂など神田一ツ橋方面に抜けるい
つも混雑した場所である。
都会の混雑を示すもう一つの様子がここから良くみえる。それは首都高速道路
・別名「首都低速道路」の混み具合が手近にある。下りというのか箱崎方面に向
かう車が停まったりすこし動いたり、特に昼どきということのせいか渋滞が極ま
っている感じがする。これにくらべ、上りというのであろうか、新宿方面へ向か
う車はやはり前後が詰まっているので、せいぜい40キロ位のスピードなんだと
思われるが、下りの車に比べてスムーズな動きをみせている。
幸いなことに秋晴れのいい天気で、風もまだ冷たくないからこんな光景を見な
がらのんびりと信号待ちする。私のようなできるだけ高速散歩をしている者にと
っては丁度いい休息時間である。お昼休み時間で、比較的ゆっくりする時間・・
・いやだれでもゆっくりする時間に、時速6キロメートルというかなり早いスピ
ードで歩くのだから、他人には「何を昼休みに、セカセカと歩いているのだろう
?」と不思議がられているに違いないと、いつも思っているが、これは健康法で
あるから仕方がない。
信号が代わったので、また急ぎ足で歩き始める。この間あまり難しいことは考
えていない。ただ、信号をわたるときに思うのは日本の青信号時間は比較的長い
けれど、北欧三国の横断歩道の信号は随分短かったことを思う。道路の半分も歩
けばすぐに青信号が「そろそろ信号が代わるよー」っとばかり点滅を始める。私
のように早足の者でもびっくりする。高齢者には負担ではなかろうかと思うが、
福祉国家の現代の見本のように言われている国々には不思議な現象である。
そんなことをちらっと考えていると、もう毎日新聞社のあるパレスサイドビル
側に渡り着く。
このビルはいつも思うが不思議な外見をしている。高さは10階建てくらいであ
ろうか、そして丸ビルのように長い建物で、平川門の信号を渡りきってから次の
竹橋の信号までおよそ100メートルはあるかと思われるくらいの敷地にそのま
ま建てられている。しかし、「不思議な外見」というのはそのことではなく、こ
のビルの回りが、昔ビル工事の際に外回りに立てられていた灰色のパイプに似た
形の装飾用のパイプが、色こそ若干チャコールグレーのものにはなっているが、
5メートルおき(と思ったが)程度に屋上まで伸びている。こんなに近くで見る
と明らかに芸術的な(あるいは建築美術的な)装飾といえるが、反対の皇居お濠
端からみたら、まさに工事中のようにみえないであろうか。
何でも何かに結びつけるのは如何かと考えて、見過ごした。
ここはもう一っ橋一丁目一番地というのだそうだ。神田川がすぐ後ろに流れ、
その上が先刻の首都低速道路である。
平成4年11月26日( 木) のこと

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